リチウムはアルカリ金属元素の一つである。つまり、ナトリウムやカリウムの仲間だが、それほど身近な存在ではない。リチウムという名前を聞くとすれば、リチウムイオン電池ぐらいだ。
そのリチウムが薬として使われていると、ラジオで聞いた。抗そう薬として使われているのだそうだ。たとえば、双極性障害といって、気分の高揚状態と抑うつ状態が交互に現れる病気がある。このような人に、リチウムを投与すると効果があるという。
作用メカニズムはまだわかっていないらしい。多分、中枢神経細胞に作用するのだろうと考えられている。
問題点は、有効な濃度と中毒を起こす濃度の差が小さいことだそうである。つまり、投与する時には、常に血中の濃度をモニタリングして、中毒の危険を避けなければならない。しかし医薬品としてはとても安価だというメリットはある。
認知症の治療に役立つ可能性も指摘されている。
たいていの水道水にも、微量のリチウムが含まれている。濃度が低いので、問題にならないかというと、そうでもないらしい。水道水のリチウム濃度と自殺率に相関関係がみられるという報告があるそうだ。もしもそうなら水道水のリチウム濃度は大事だ。住む場所を決めるときには、水道水のリチウム濃度を調べなければ・・・