メロン・・・いまでいうマスクメロンのことだが、昔は最高級の果物だった。結婚式の披露宴のデザートに、一切れ出てくると、その芳香と甘さに感動しながら食べた。
 今はいろいろな種類のメロンがある。高いのもあるし、手軽に買えるのもある。大きいのもあるし、小さいものもある。どれがどんな味だか、私にはわからない。
 むかし、メロンの仲間で、マクワウリというのがあった。これは、安価で庶民でも食べられた。冷やして食べた。味はメロンとはだいぶ違ったけれど。いまもあるのかなあ。
 スイカは、夏の風物詩である。子供のころ食べたスイカは大きかった。たいていの家は、大家族だからちょうどいい。冷蔵庫に入らないから、水道水で冷やした。井戸水ならもっといいけれど、東京の家庭ではそうもいかない。
 一家がそろって、大きなスイカの前に並んで座っている。お母さんが、包丁で、切り分ける。子供たちは、じっとそれを見ている。どの一切れが大きいか、見ている。そんな光景が、どこの家でも見られたものだ。
 今は、どの家庭も少人数になったから、小さいスイカも売っているし、切ったものも売っている。時代は変わったなあ。
 メロンもスイカも、果物だと思って食べているが、本当は果物ではなく、野菜の仲間だそうだ。樹にならないからだ。果物の定義は、樹になる果実だそうである。だから、メロンの類は果物でない。スイカも、果物ではない。
 スイカがきらいな人もいる。水分が多すぎて、お腹がふくれるとか、利尿作用があるからトイレに行きたくなるとか・・・でも、やっぱり、好きな人が多い。
 「スイカをいつも持ち歩いている。電車に乗るときに必要だ」なんて人もいる。
 天の声「このダジャレは首都圏しか通用しない」
 

投稿者

コラーゲン博士

85歳の老人ホーム入居者 若いころは大学でコラーゲンの研究を行っていた

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