夏のはじめ、まだそんなに暑くない頃、ベランダにテントウムシがいるのを見つけた。ナナホシテントウだと思う。黄橙色の背中に、黒い紋が七つある。
ナナホシテントウは、植物にたかるアブラムシを食べるので、益虫である。私の部屋のベランダには植物は無いので、なぜナナホシテントウがいるのかはわからない。
ナナホシテントウは、テントウムシの中では最もふつうにみられるものだ。背中に星が七つ・・・点が七つ・・・あれー、なぜテントウムシというのか不思議に思った。
辞書をひくとテントウムシは、漢字では天道虫だった。点十虫ではなかった。
テントウムシは俳句の題材にもなっている。歳時記を見ると、次の句があった。
羽出すと思へば飛ばぬ天道虫 高浜虚子
さすが、虚子先生は、うまいことよむものだと感心した。
テントウムシダマシという昆虫もいるそうだ。テントウムシのまねをして人を騙す。どんな得があるのかなあ。