あるラジオ番組で、セミの声を聴いたという投書が紹介された。セミの種類はわからない。
私は、今年はセミの声を聞いていない。いや、この老人ホーム(サービス付き高齢者向け住宅)にいると、全然セミの声を聞かずに一年が終わってしまう。ちょっと寂しい。
東京のあたりで、ふつう聞くセミの声は、アブラゼミ、ニイニイゼミ、ミンミンゼミだ。それからヒグラシやツクツクボウシもいる。西日本に行くとクマゼミの声がうるさいが、この辺りにはいない。
「閑さや岩にしみいる蝉の声」という芭蕉の有名な句がある。大昔、国語の教科書でこの句を見て、私はこのセミは、ヒグラシと思った。夕暮れにカナカナと鳴く声を聞くと、心にしみいる気がする。
でも、違うのだそうだ。先生は、ヒグラシではない、アブラゼミかニイニイゼミだといった。
この時、私は、自分は文系人間ではないと悟った。理系に行くしかないと思った・・・
天の声「大げさな・・・」