今はスキーシーズンだ。コロナでもスキー場は混雑しているのだろうか?スキー場には、もう何十年も行っていない。
私が初めてスキーをやったのは、大学4年生の時だった。研究室に配属になったら、先輩にスキーの好きな人がいて、連れて行かれた。東京から近いということで、たしか石打のスキー場に行った。
もちろんスキーを持っていないから、現地で借りた。いまのスキーとは全然違う。合板でなく、木を削ったものだった。エッジもついてない。いまなら博物館に陳列してあるような物だった。
その後、仙台の大学に勤めた。今度はスキー場が近い。研究室全員で、ひと冬に何度も出かけた。でも、正直なところ、スキーを好きにはなれなかった。もともと運動神経はないし、体力もない。すぐにくたびれてしまう。
一度、スキーの講習会に出た。あれはしんどい。リフトに載せてくれないで、斜面をなんども登らされた。
蔵王にも行った。ゴンドラで登ってスキーで下る。でも私はいやになって、ゴンドラで下った。下りのゴンドラには、私の他には誰も乗る人はいなかったが、素晴しい樹氷の広がる光景を堪能することができた。
学生さんたちはみんなうまいのだけれど、無茶をする。足を折ってしまった人がいた。連れて帰るのが大変だった。
老人ホームで暮らしている今、あの頃を思い出すとなつかしい。
天の声「あんたは『スキーよりウイスキー』だろ」