部屋の中にいると、しょっちゅうピーとか、ピッとかいう音が聞こえてくる。アラート音というんだろう。
 まず、電子レンジ。昔はチーンだったけれど、今はそうでないものが多い。それに終了を知らせるだけでなくて、温めたものを取り出さないでいると、ピーといって、はやく取り出せと催促してくる。利巧に出来ているのだ。
 IHヒーターも、いろいろアラート音を出してくれる。しかし、何のアラートだかわからない。とりあえず、オフにしてしまう。
 冷蔵庫も、ドアがきちんとしまっていないと、アラート音を出す。
 洗濯機や乾燥機も、作業終了を知らせてくれる。
 部屋の中だけではない。エレベーターに乗れば、話しかけてくる。「上へまいります」とか「2階です」とか。老人ホームのエレベーターでは聞いたことがないけれど、定員を超過して乗ると、アラートが鳴るに違いない。
 自動車には、いろいろなアラートが設置されていると聞いた。バックする時とか、シートベルトの催促とか・・・不快にならない音で、しかも他社と区別できるような音がいいと、関係者が言っていた。音を選ぶのもたいへんなんだなあ。
 隣の部屋で、音が鳴っている。はじめは、ピッピッピッ、やがてピーピーピーになった。そのうちピーーー。目覚まし時計の音だ。あれは、アラートじゃなっくて、アラームか。
 

 

投稿者

コラーゲン博士

85歳の老人ホーム入居者 若いころは大学でコラーゲンの研究を行っていた

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