みずほ銀行のATMが、今年すでに7回も不具合を起こしたとメディアが伝えていた。金融庁が怒って、業務改善命令を出した。
私も、みずほ銀行に、ささやかだけれど預金しているので、他人ごとではない。
みずほ銀行は、富士銀行、第一勧業銀行、日本興業銀行が、2000年に合併してできた。3つの大きな銀行が、対等に合併したので、各自が、自分のITシステムの存続を主張し、その結果、システムがうまく働かないという話である。合併のしこりを、20年以上も、引きずっていたことになる。
これが、大きな銀行と小さな銀行ではこうはならなかった。大きい方のシステムが存続し、問題は起きなかったろう。その代わり、小さな方は敗北感を強く味わったろうけれど。
合併は、企業だけではない。たとえば、大学でもおきる。一時期に、たくさん新設された医科大学が、もとからある総合大学と合併したケースがいくつかある。これから合併しようとして、難航しているところもあると聞く。私が昔つとめていた大学もそのようだ。
合併は簡単でない。かえって不便になったりする。特にキャンパスが離れていたりすると、大変である。たとえば、合併で、事務組織が一つですみ、能率化されるかと思うと、やっぱり両方のキャンパスに必要になる。学生が、多様な講義を受けられるメリットがあるかと思うと、遠く離れたキャンパスを移動しなければならず、現実的でない。
「合併で大きくなって、カッコよくなる」という理由でやるのであれば、やめた方がいい。
まあ、私が、口をはさむ問題ではないけれど。
天の声「そうだよ」