近所の公園を散歩していると、どんぐり(団栗)がいっぱい落ちているのを見つけた。誰も拾おうとしない。子供たちもいたが、サッカーのボールをけるのに夢中で、どんぐりには関心がないようだ。昔は、子供たちはどんぐりがあると拾った。真面目で器用な子は、家に持って帰り、独楽や弥次郎兵衛をつくった。わんぱくな子は、もっぱら友達とぶつけあった。
どんぐりは食べられない。食べるとバカになると言われたりするが、本当かどうかわからない。熊は好んで食べる。山のどんぐりが不作だと、熊は食糧難になって、人里に出てくる。今年はそうなのかな。
歳時記を見ると、どんぐりの句がいろいろあった。
どんぐりがあのねあのねとおちてくる 惣邦操子
淋しいぞどんぐりで夕日撃ってみる 田中徳子
拾う気になれば団栗いくらでも 柳本津也子
団栗を踏みつけていく反抗期 小国 要
どんぐりを見ると、心が和む。秋には欠かせない。