ラジオを聞いていたら、ところてんの話をしていた。ところてんは夏のものなのに、なぜこの時期にと思ったら、食べ物の地域による違いの話だった。東京では、ところてんは酢をかけて食べる。関西では、黒蜜をかけて食べるそうだ。
ところてんはテングサを煮て、かすを除いた汁を型に流し込んで冷やし、固めたものだ。それをところてん突きで突き出して細い糸状にする。
食べても、のどに引っかからないし、太らない。老人向きの食べ物だなあ。
ところてんの漢字が面白い。「心太」と書く。こころぶと・・・実は、これがもとの名前で、「こころぶと」が転じて「こころてい」になり、「ところてん」になったそうだ。
本を見ると、ところてんの俳句はたくさんあった。たとえば、
雑念の箸にかからぬ心太 岩永涼風
やんはりと叱られている心太 大谷内李花
心太食って句帳を忘れけり 永井哲郎
心太一突きなにもかも愉快 松野忠弥
天の声「また俳句でごまかしたな」